茅ヶ崎在住のユニークな方を紹介する「湘南・茅ヶ崎で暮らす人」。今回は「NPO法人ウィメンズアイ」の石本めぐみさんにご登場いただきます。東日本大震災の被災地支援をきっかけに女性のエンパワーメントに取り組む石本さん。一貫してフラットな目線で活動を続ける石本さんのお話を、ぜひ最後までお読みください(全2話)


■女性のエンパワーメント


――― 本日はよろしくお願いします。


石本 よろしくお願いします。


――― 石本さんは東日本大震災をきっかけに、被災地の女性支援を目的とした「RQ被災地女性支援センター(「ウィメンズアイ」の前身)」を2011年6月にスタートしました。震災のお話はのちほど伺いますが、最近はどのようなご活動をされていますか。


石本 いまはそのウィメンズアイの活動の一環として、東北の被災3県にいる女性向けにリーダーシップ研修などを開催しています。

突然ですが、「エンパワーメント」という言葉はご存知ですか。


――― ええと、そのままですが相手にパワーを授けるイメージです。


石本 そうですね。私たちが行う研修では、地域のために活動をはじめた女性が、自分の内発的なチカラに気づき、自信と信頼できる仲間とのつながりを持ち帰っていただいています。

やっぱりいまでも「嫁は家にいるべき」みたいな風潮が一部の地域で残っていたり、まだまだ女性が発言しづらい地域性もあったり、だからこそ女性がエンパワーメントの機会を得ることで、より主体的に地域に関わっていく可能性を感じています。


――― 女性のエンパワーメントについて、具体的にはなにをされていますか。


石本 たとえば2015年に仙台で開催された「国連防災世界会議」という国際的な取り組みのプレイベントとして、南三陸町で女性向けのリーダーシップ研修を実施しました。

世界10カ国15名の女性リーダーと東北被災3県の若手女性40名に集まってもらうことができたんです。


――― すごい。初回から大きな成果を得られたのですね。


石本 当時はあまり経験がないのに国際研修を運営したので、これがもう思った以上に大変で(笑)

そこから4年間で10回、「グラスルーツ・アカデミー東北」という女性向けのリーダーシップ研修を開催してきました。


↓国際地域女性アカデミーin Tohoku(引用元:ウィメンズアイ)

■安心できる場づくり


――― 女性向けのリーダーシップ研修を開催する上で、どんなことに気をつけていますか。


石本 一番は、「この場は、安心だから話しても大丈夫」と思ってもらえる場づくりです。

実際、研修の最後には参加者同士のコミュニケーションがすごく活発になるんです。

これが後々、なにかしようという時に助け合える関係につながるんですね。


――― その場でコミュニティまでつくれてしまうんですね。


石本 継続的なコミュニティがないと、研修が終わって日常に戻ったときリセットされてしまうんです。


↓グラスルーツ・アカデミー東北(引用元:ウィメンズアイ)

――― 参加される方々はどんな話を聞きたいのでしょうか。


石本 シンポジウムでも研修でも「女性が活躍する成功事例」を紹介されることが多いのですが、実は、「どれだけの失敗をしたか」「どれだけ大変で、それをどうやって乗り越えてきたか」みたいな話が聞きたいんですよね。


――― 成功の仕方というより、失敗の乗り越え方が知りたいのですね。


石本 はい。周りの目を気にして「失敗できない」というプレッシャーは大きく、また、失敗経験をそもそも聞く機会がない、と参加者たちが話してくれました。

彼女たちが本来の力を発揮できないのは残念というか、もったいないじゃないですか。

だから研修を通して私たちが関わることで、一歩踏み出すきっかけになれたら嬉しいです。


――― ご活動の意義が良くわかるお話でした。後編は被災者支援からウィメンズアイ設立の経緯、また今後目指すことについても伺いたいと思います。


(次回につづく)