(前回の記事はこちら→「良いデザインはある。」任天堂に14年半勤めて見つけた前田高志の”プロの条件”。)
■41歳新人漫画家
――― これまでオンラインサロン「前田デザイン室」や任天堂デザイナー時代のお話を伺いましたが、今回は漫画家編です。
前田 はい。デザイナーあらため41歳新人漫画家の前田ですよろしくお願いします!
――― よろしくお願いします(笑)
前田 なぜ漫画家か、というところですが、踏み出すきっかけをくださったのはコルクの佐渡島庸平さんなんです。
――― 佐渡島さんといえば、「宇宙兄弟」や「インベスターZ」の編集をされている方ですよね。
前田 はい。前田デザイン室でコルクさんのキャンペーンを手伝ったり、ぼく自身が佐渡島さんのセミナー合宿に参加したりしているうちに親しくさせていただけるようになって。
あるとき「前田さん、僕が編集するので漫画描きましょうよ」って言ってもらって。
↓佐渡島氏とのツーショット(参照元)
――― すごい。
前田 実は「漫画をつくること」がぼくのもともとの夢だったんですけど、諦めてデザイナーの道に進んだんですね。
そこに佐渡島さんからまさかのお言葉をいただけたので、41歳新人漫画家となったわけです。
■遺したいメッセージは「偶然を運命に変える」
――― まだ漫画家宣言をされてから日が浅いと思いますが、どんな漫画を描いていきたいですか。
前田 そこは佐渡島さんとも話をさせていただくなかで、日常を切り取った漫画が良いんじゃないかと。
いきなり僕が「HUNTER×HUNTER」みたいな漫画を目指すというのは違うと思っていて、自分にしか描けないエピソードを交えたものかなと思っています。
――― なるほど。
前田 ただあんまり型から入っちゃうとやっぱり面白くないじゃないですか。
まずはキャラクターの魅力を高めるところから考えたいと思っています。
――― キャラクターといえば任天堂のお家芸という感じもしますね。
前田 そうですね。ただあのキャラクターとはたぶん違う意味合いだと思うんですよね。
なんかこうぽろっと出たセリフから生き様が表現できているとか、背景が見えるような意味でのキャラクター性が重要かなと。
↓漫画「水野学さんとぼく」(参照元)
■遺したいメッセージ
――― 漫画家として生きていくうえで、なにか遺したいメッセージなどありますか。
前田 それはよく考えます。夢である漫画家としての生涯を終えたとき、ぼくが遺せるメッセージってなんだろうって。
――― はい。
前田 前回もお話した通り、ぼくの父が若年性アルツハイマー病を患っていることから、ぼく自身も60歳ぐらいをひとつの区切りとして見ているんですね。
だからこその部分もあるんですけど、遺したいメッセージは「偶然を運命に変える」っていうことかなと。
――― 偶然を運命に変える。
前田 生きていく中でいろんな偶然に出会うじゃないですか。
ぼくは終わりを迎えるその瞬間まで、その「偶然を運命に変えるのは自分自身だ」というメッセージを伝え続けたいと思っています。
終わりが見えたそのときに、任天堂デザイナーからフリーランスになり、オンラインサロンの主催、そして漫画家という道を選んできたぼくだから伝えられることはそういうことなんじゃないかなと。
――― 最初から最後まで非常に学びのあるお話をありがとうございました。インタビューは以上です。ありがとうございました。
(おしまい)
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【EKIUMI SPECIAL TALK】前田デザイン室の前田高志さん
・第1話 アイディアを”ただの連想ゲーム”にしない方法。クリエイティブ集団「前田デザイン室」の長・前田高志のディレクション術。
▼編集アシスタント 権藤勇太
エキウミインタビュー担当。平日は都内で法人向けの業務改善提案を行う営業マン。休日は緑に囲まれた茅ヶ崎で畑をいじったり、キャンプしたりフットサルをしたりのんびり生活をしている。消防団に入ったことをきっかけに、自分が使うお金がどこに流れて回っていくのか興味をもち商店街の活性化に2018年参加。